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Kの悲劇

※これより書く内容は僕が通う塾を鮮明にうつしたものであり、決して叙述トリックなどは入っていない、安心されよ。登場人物の名は最低限度の人権を考慮し、あだな等を使っている場合がある。


―友へ、どうしても書いて欲しいというのなら。それと僕が一番嫌いなのが塾長だと勘違いしている人へ


登場人物
僕・・・・・・中学三年生。強化指定選手
ハリカ・・・・・・同
トモヤ・・・・・・中学三年生。新規生徒
塾長・・・・・・I**塾、塾長
しも・・・・・・塾講師
今井・・・・・・同


雪解け水で微かに濡れた傘を閉じ僕は喫茶店に入った。いつものことなので定員から怪訝な目で見られることは無い。椅子に座り、傘で隠れきらず水でその色が余計に濃くなった鞄からテキストと筆箱を取り出し慣れた手つきで淡々と作業をやり始めた。
 
「っちはー」
ハリカが塾に入室し、塾長は間の抜けた声に反応しパソコンから顔を上げた。やけに機嫌がよい訳を聞いてみると返ってきた答えは
「かめぞうがまたやってましたよぉ」だった。
 塾長が何かを言いかけたところで外で五時を知らせる音楽が鳴り始めた。それからいくらか経ったところでかめぞうが勢いよくドアを開けた。音楽はまだ鳴っていた。
 
 僕は息を切らしたまま道具の準備をし先生がいるところへ向かった。
見ると二人。先生とトモヤだ。暫くして先生一人、生徒二人の授業が始まった。
 「じゃあ、かめぞう君。宿題見せて」
はっとした。が、先ほど確認したので大丈夫だ。
「えーと・・・・・・この訳が違いますね。 I didn't want to see anyone at all.私は誰にも会いたくない、ではありません。not at allは全く・・・・・・ではない。という意味があって・・・・・・ん?ちょっと。聞いてますか?」
「あ、ああ・・・・・・はい大丈夫です」
「・・・・・・授業に集中してね。まあ、他の訳はいいでしょう」
僕が一息ついたのも束の間
「かめぞう君。ところでnot at allの意味ってなんだっけ」
「の、のっとあっとおーる?えーと、ほら、あれですよ。あの・・・・・・ええっと」
「・・・・・・・・・・・・聞いてませんでしたね?」
「・・・・・・聞き逃しました」
「いえ、聞く気が無かったんです。しっかりとノートにメモしておきなさい」

くそっ、”今井”め

―次の週―
塾長はスリッパを履いていた僕に言った。
「ああ、かめぞう。今日はな、寂しいけど今井先生はお休みだ。だから代わりに、しもが授業してくれるから」
「ほお」僕の胸は高鳴った。
「なんで」
「産休かな」
産休、ということは暫く塾に来ないのではないか。心の中は一人パーティー気分だった。

―またもや次の週―
「こんにっちはー」
またもや勢いよく前とは違う気分でドアを開けた僕に「うるさい」と言った塾長を除き、塾講師は皆笑って(苦笑い?)していた。
「かめぞう。そんなに元気が良いってことは学校で聞いたか?よかったなあ、元気になられて」
僕は、はっとして辺りを見回した。

物陰に大きなお腹をした女性が立っていた。


―了
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棋風

棋風って奥が深いなー 

次の更新はいつかな?

「容疑者Xの献身」を早く返せ

はいはい

うん。  
今日返す予定だったけど、バスに乗り遅れた(笑)

No title

およそ人の行いには潮時というものがある。うまく潮時に乗りさえすれば運はひらけるが、いっぽうそれに乗りそこなったら、人の世の船旅は災厄つづき、浅瀬に乗り上げて身動きとれぬ。いま、われわれはあたかも、満潮の海に浮かんでいる、せっかくの潮時に、流れに乗らねば、賭荷も何も失うばかりだ。
シェイクスピア「ジェリアス・シーザー」(四幕三場)
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プロフィール

かめぞうさん★

Author:かめぞうさん★
詰将棋作家のかめぞうです。

趣味は将棋と読書
好きな詰将棋作家は堀切良太さん。
創作は中学一年生の頃から始めました。作風は不明

好きな小説家は綾辻行人さんと貴志祐介さん。
中二の頃から熱中し、現在の購入本数は約百冊。叙述トリックが大好きで、今は古典を集めている。

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